あの夏、僕たちが好きだったソナへ

2025.08.07

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8/6(水)開催 公開記念ジャパンプレミアイベントレポート【全文】

2002年の韓国を舞台に描かれたノスタルジック・ラブストーリー『あの夏、僕たちが好きだったソナへ』が8月8日(金)より公開します!

いよいよ公開を2日後に控えた8月6日(水)、新宿ピカデリーでスクリーンでの日本最速上映となるジャパンプレミアイベントを開催致しました!

映画ライターのSYOさんを招き、作品の見どころやお気に入りのシーンなどたっぷり語っていただいたほか、W主演のダヒョン、ジニョンのサイン入り豪華グッズなどがその場で当たるお楽しみ抽選会も開催いたしました。

さらに、イベント冒頭では、ソナ役のダヒョンさん&ジヌ役のジニョンさんからのビデオメッセージが流れるサプライズも!

『あの夏、僕たちが好きだったソナへ』公開記念ジャパンプレミアイベント概要

【実施日】8月6日(水)

【会場】新宿ピカデリー 【ゲスト】SYO(映画ライター・物書き)

本作は2002年の韓国を舞台に描かれたノスタルジック・ラブストーリー。原作は、ギデンズ・コーによる『あの頃、君を追いかけた』(2011)。その年の台湾映画興行収入2位の大ヒットを収め、青春映画の金字塔との呼び声も高いオリジナルを、韓国ならではの空気感や設定を取り入れあらたな物語として作り上げました。

SYOは、本作の印象的なシーンについて「この作品は身近な半径数メートルで起きる話のみで出来上がっているところがすごく好きです。いわゆる恋愛映画って、タイムリープがあったり記憶を失ったり事故が起きたり…色々なギミックがあると思うんですよね。でもこの作品は、僕らも経験してきたような要素たちが散りばめられていて、『ひょっとしたら自分の人生がうまくいったら、近い経験が起きていたんじゃないか』と思わせてくれるような部分がとても好きでした。映画としてのキメのシーンでも、カメラの寄りなど技術的な部分でもやりすぎていないところも含めて、自然な演出が良いなと思いました。観た後に、誰かの思い出を美化したものではない、リアルを観たような気持ちになります。そして、ラストがすごく良い!恋愛を描いた作品は、成就するか別れてしまうかだと思いますが、本作はその中間というか、この選択肢があるということがある種の発明だと思います。切ない気持ちになりつつ、笑顔で終われますよね。どこか『よかったね』と思えるような。そんな温かい気持ちになりました」と、物語の余韻に深く寄り添いながら太鼓判を押した。

加えて、「僕たちの人生に起こりうるような日常風景の積み重ねで出来上がっている映画だと思うのですが、その中でも、教室でカメラを振りながら季節が変わっていく様子をタイムラプスを使って捉えていたシーンは、映画的な見せ場の一つだなと感じました。監督は長編初の女性監督だと思いますが、青春恋愛映画に期待される要素というものを、点描(線ではなく点の集まりで画面を構成する映像表現のこと)でカバーしつつ、タイムラプスでパノラマ風に教室を見ていくシーンに監督の持ち味を感じました。そして今作の魅力の一つとして、“懐かしさ”だけで出来ていないところも魅力だと思っています。現在進行形の気持ちや感覚を描いている。それをタイムラプスのシーンで感じました。この結末が、“あの頃の君も、あの頃の僕も、今の君も、今の僕も全部大好き”というような結末だと思っていて、その結末とリンクするような感覚がしました。綺麗にお二人を描くということに注視しつつ、タイムラプスの部分に監督の色を感じました」と、2003年の時代設定の作品でありつつ、新しい魅せ方をしている監督の手腕を賞賛した。

本作がスクリーンデビュー、かつ初主演という大役を務めたソナ役のダヒョン。普段は世界的ガールズグループ・TWICEとして活動するダヒョンの演技について「スーパースターだから色々な表現の場で活躍されてきたかとは思いますが、あまりにも自然なお芝居じゃないですか?学校のマドンナというよりも、クラスのマドンナという距離感が良いなと思いました。こういうマドンナ設定だと、よくある演出としてマドンナが歩いたら風が吹いて学校中の皆が振り返る、みたいな表現があるじゃないですか(笑)そんな要素は一つもないし、クラスにいる皆が好きになっちゃう魅力を持っていつつ、でも本人はそういうパブリックイメージに少し居心地の悪さを感じていて、頑張っているんだけどミスする時もある。そこも含めて、身近にいそうな感じがします。存在しない記憶なのに『ひょっとしてこれあったんじゃないか?』と思わせてくれるくらいの解像度の高さと存在感。普段のお仕事でも大変所作に気を遣われていらっしゃると思いますが、今回は意図的にちょっと抜いていますよね少し隙があるお芝居をされている。将来の夢を聞かれて『良い大学に入る』という答えしかできない感じも含めて、バランスがすごくよかったです。廊下に立たされて泣いちゃうシーンもあざとくなくて、そこも素晴らしい。自分もその一員になったような…また無い記憶が蘇ってきた(笑)」と笑いを誘いつつ、ダヒョンの自然な演技がソナという人物に説得力を与えていると熱弁した。

一方で、「初恋は初めてなので」、「雲が描いた月明り」など、話題作にも多く出演しているジヌ役のジニョンについて「屈託のない笑顔が素晴らしいですし、彼がいるからキャラクターに説得力が出てきますよね。素晴らしい演出と素晴らしい脚本があっても、それを演じる役者さんの表情を僕らが信じられないと良いラストにならないと思うのですが、ジニョンさんは僕らが期待していることをやってくれるし、キャラクターと齟齬が起こらない人間力を出されています。演出の方でナチュラルめに寄せていく、そのバランスが良かったですね。それに家族とのやりとりも良いんですよね。良い恋愛作品って、両親の描き方がすごく良いっていう持論があるのですが、ジヌにもそれを感じます」と、ジニョンの表現力に深い信頼と賞賛を寄せた。

さらに、ダヒョンも印象的なシーンの一つとして挙げている、歩道橋でジヌがソナにブレスレットを渡すシーンについて言及。このシーンは、ジニョンのアイデアが採用されており、ソナの驚きや喜びを表現するために、本番ではジニョンがダヒョンの手を握るというアドリブを行ったそう。ダヒョンも「この場面は素敵に撮ってもらって、自分の表情も含めてとてもいいシーンになった」と話しているが、SYOは「ダヒョンさんのあのシーンの緊張感は本当によかったですよね。それであの表情が出るっていうのは、ダヒョンさんは完全に役に入っていらっしゃるってことなんでしょうね」と振り返りつつ、「冒頭の、ソナがジヌの背中を青ペンでツンツンするシーンも好き。ジヌがお父さんに『洗わないで』というところも可愛かったですよね」と次々とお気に入りのシーンが飛びだしていた。

ソナとジヌと青春時代をともに過ごしたクラスメイトたち。ジヌのライバル的存在のソンビン(ソン・ジョンヒョク)や、食欲旺盛で、勉学よりご飯が一番な食欲担当のドンヒョン(キム・ヨハン)など、個性的なキャラクターが目立つ。SYOは「本当に皆良い子ですよね。教師が八つ当たりした時に皆でかばったりと、友情を感じました。大人になって再会したときのキャラクターの違和感のなさもすごかったです。キャラクターが生かされていて、どうしてもモブ的になりそうな方たちを温かく描いてくれているところにも監督や脚本家の愛情を感じます」と、ただの脇役だけではとどまらない、それぞれのキャラクターの魅力を語った。

本作をさらにエモーショナルなものにしてくれるのがダヒョン&ジニョンが担当する主題歌「You Are the Apple of My Eye」。歌唱だけでなく2人が自ら作詞・作曲も手掛けており、劇中のソナ、ジヌとしての切ない想いを歌詞に込め丁寧に歌い上げた。楽曲は、2人が意見を出し合って、キャラクターの気持ちを掬い上げつつ作り上げたという。「ダヒョンさんは初映画、初主演に加えて作詞作曲までされているなんて素晴らしいですね。観終わった後の余韻が長く続くような、素敵な楽曲です。本当に映画において音楽って大事な要素ですし、それを主演の2人に任せることは映画として勇気がいることだと思いますが、監督も含めて濃密な時間を過ごしながら出来上がった映画ということなんですね」としみじみと噛み締めた。

イベントの後半では、豪華グッズがその場で当たるお楽しみ抽選会を実施!ダヒョンとジニョンのサイン入りスコアブックやサイン入り韓国版ポスターなどが当たる貴重な機会ということもあり、観客は抽選番号が呼ばれるたびに一喜一憂しながら会場全体が一体となって盛り上がり、幸運な当選者たちはそれぞれのリアクションで喜びを表現していた。

最後にSYOは「こういう素晴らしい作品を早めにご覧いただけて、頑張ってチケットを取っていただいたみなさんと同じ時間を過ごせて嬉しいです。海外の作品を盛り上げてくれるのは、皆さんが頼りです!!引き続き応援いただけたら嬉しいです」と締めくくり、温かいムードでイベントは幕を閉じた。

『あの夏、僕たちが好きだったソナへ』は8月8日(金)より全国公開です!

8/8(金)より【数量限定】3週連続入場者プレゼント決定!

https://bokusona.filmtopics.jp/?p=147

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https://theaters.jp/26293

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